森りょういち様について
まずは自己紹介をお願いいたします。
森様:株式会社FOREST Hunting One代表の森です。
どのような事業をおこなっていますか?
森様:弊社は福岡で2010年からやっているアニメ制作会社なんです。
ヴィレッジヴァンガードさんなどで流れていた「Peeping Life」という脱力系CGアニメを作っていました。
今ですと、自動車学校さんの自動車教習映像をCGアニメにした作品「ドンドンドライブ」などを手掛けています。
ありがとうございます。本日は弊社のサービスの印象や感想をお伺いいたします。
なかでも森様は、他のお客様とは少し毛色の違うご注文をいただいているので、ぜひ色々と教えてください。
DMM.makeを知ったきっかけ
森様:弊社は3D CGアニメを作る会社なので、3Dモデリングをすることが普通なんです。
これまではパソコンの画面の中で「動かして見せる」というだけで、実体の造形物にする機会がありませんでした。
そういった中で3Dプリンターというものが普及してきて、アメリカの会社から個人的に3Dプリンターを購入してみたのですが、なかなか上手く出来なかったんですよね。
試行錯誤している中で、たまたまビートたけしさんのCMでDMM.makeの存在を知り、試してみたら非常に満足の行く出来だったことがきっかけです。
ありがとうございます。3Dデータは、森様がご自身でお作りになられているのですか?
森様:僕はもともとフリーの3Dクリエイターをしていて、フリーでやっていた仕事の延長線上で会社を立てた形です。
なので、仕事用のものも含めて自分のノートパソコンで作っています。
ご自身のスキルや能力を、個人活動から法人活動へ広げていったのですね。
DMM.makeを使っていて感じた不満点
では、DMM.makeをご利用されて不満に思う点はあったでしょうか?
森様:正直、不満はないです(笑)
アンケートとして不満を抽出できないのは個人的にどうなのかと思うところはあるんですが、おおむね満足しています。
もう少し入稿が早いとありがたいというのはありますが、機械だけではなく人が見て検品して、という手順を踏まえると、その部分を早くするのは難しいのかなと思っています。
やはりお急ぎで欲しい時があるのでしょうか?
森様:いえ、これはもうワクワクしているだけです!(笑)
僕の中で3Dプリントはプラモデル感覚なんです。
何か作りたい造形物があったとき、「早くこれをいじりたいなぁ」とか「半月も待ってられないよ、早く来てよ」っていうワクワク感がすごくあるんですよね。
心待ちにしていただけて嬉しいです。
「絶対に期日までに商品がほしい」というニーズがあるお客様には、弊社のオプションの「エクスプレスサービス」のご案内もしています。
森様:たまに使わせていただいています。
ありがとうございます! 通常より3日程度早くお届け可能なので「期日が優先!」という際にはまたぜひご利用ください。
3Dプリントサービス利用のシチュエーション
森様:会社として発注したものに関しては、YouTube用のエンタメ動画「ONE channel」を作っていた時に使う小道具などをお願いしていました。
バック・トゥ・ザ・フューチャーなどの90年代の懐かしい映画を、CGキャラクターが評価するという動画だったのですが、オブジェ的な感じで置いておくオスカー像に似せた造形物をナイロンで作りました。
▲YouTube用のエンタメ動画「ONE channel」
森様:あとは僕が個人で使っている回数のほうが多いですね。
会社の就職説明会ですとか、個人で依頼を受けて映像系の大学や専門学校で特別講義を開くこともあるので、その時に使う小道具も発注しています。
普通の資料をパワーポイントに映し出しても学生の食いつきは悪いのですが、変わっている小道具を使うことで興味を持ってもらえるんです。
たとえば、3Dプリンターを使えば、ハリーポッターに出てくるような魔法の杖の木の造形や複雑さを表現できる。
柄の部分にチタンを使っていて、杖の中身はクリアアクリルで市販のプレゼン用デバイスを組み込めるようにしました。
講演中のエアマウスとして使って話をすると、興味のない学生さんも「何だあれ?」って一歩前のめりで見てくれるんです。
個人的な趣味もありますけど、こういうデバイスがあるとおもしろいなぁと思っています。
すごいクオリティですね! 商品として売られていてもおかしくないレベルです!!
森様:本当ですか、ありがとうございます。でも、これだけで数万くらいしちゃってコストが高いので(笑)
あとはPIXARアニメの魔法使いを題材にしたCGアニメで出てくる杖も作りました。
先端にLEDライトを仕込んでいて、音に反応して揺らめくんです。
これを持って指揮棒みたいな感じで使って講演をすると「おもしろい先生が来たぞ」と学生に興味を持ってもらえるので、3Dプリンターでこういうのを作るのが良いかなと思っています。
特に、MJF(マルチジェットフュージョン)を使えば、材質の質感的にリアルな木っぽさを表現できる。
こういったものは実際に木を掘って作ることができませんが、3Dプリンターだと一度モデリングをしてしまえば簡単に作れるのが魅力だと感じます。
御社と同じようなイメージで、MJFで作られている会社は多くいらっしゃいますね。
森様:MJFいいですよね! 早いし価格も安いですし。
ナイロンのほうが半分くらいの値段ですが、3Dプリンターの素材としてはMJFも値段が安くて、強度があるため人気なんです。
森様:そうなんですよね。それでいてナイロンより軽い。
下手するとコンクリート並みなのでケガしそうです(笑)
【MJF(マルチジェットフュージョン方式)について詳しく見る】
DMM.makeをご紹介する場面、他のサービスについて
DMM.makeを他の方におすすめされることはありますか?
森様:弊社の会社説明会でめっちゃ紹介してます(笑)
「これは3Dプリンタで作っていて、学校でこういうことを勉強していると、こういう物が作れるよ」といった感じで。
「DMM.makeっていうサービスがあって、かなり簡単に作れるよ」と。
「DMMさんの3Dプリントサービス、めちゃめちゃ良い」って結構宣伝してます(笑)
ありがとうございます! 他に弊社以外のサービスとで併用しているものはありますか?
森様:過去に一度だけ、アルミニウムの切削をしたくて他社さんを使ったことがあります。
そこでは一時期STL入稿でアルミニウムを削り出してくれまして、これもプレゼン用のデバイスとして発注しました。
ただ、値段が高いこともあって今はそれがなくなってしまって。そこで目をつけた素材がチタンなんです。
流石に削り出しのようなツルツル感は出せませんが、「それでも十分許容範囲内かな」と。
最後に
お話聞かせていただきありがとうございました。改めて森様が作られたものは販売しても人気が出そうですね。
森様:ほんとですか(笑)ぜひ、そういったセールスのノウハウを…。
SNSや御社の説明会などで拡散していただければ、徐々に広がっていくんじゃないかとも思います。
森様:「欲しい人がいれば作りますよ」という感じなので。