DMM.makeを活用するようになったきっかけ
はじめに弊社のサービスを利用された目的やどんな課題を感じていたのかを伺えればと思っております。
松長様:もともとは石膏タイプの3Dプリンターを導入していたのですが、限界を感じていました。
寺澤様:そうですね、石膏パウダー式の3Dプリンターでしたが対応できない複雑な造形にも実は潜在的な需要がありました。
私たちは細かくて複雑なデザインが多いのにも関わらず、精度の高い3Dプリンターがなかったので手作業でなんとか実現可能な方法を検討していました。
学生のアルバイトやインターン生の力を借り、時間と手間をかけて作っていました。
松長様:それが「外注することでハイエンドな3Dプリンターが使えるぞ!」となったんですよね。
DMMさんに最初にお願いしたのは、HPのマルチジェットフュージョンですかね。
あの大きなプロジェクトがきっかけですね。それ以降ですね、お世話になる機会が増えたのは。
ダッソー・システムズ様のプロジェクトで手がけられる構造具材だったので、強度が必要だったんですよね。
松長様:模型ではないですが、「いきなり構造体そのものを出力しないといけない」というニーズが出てきて、悩んでいたところでした。
DMMさんにお願いすれば、普通では使えない素材やなかなか導入できないような大型機を使えるということを知って、飛びつきました。
加えて、プロの方の技術の管理の元で使わせていただけるという事で安心してお願いできました。
一度思い切って外注してみたら「なにも全てを自前でやらなくてもいいのではないか」と気が付いたのです。
ちゃんと作ってもらえる上に、相談に乗ってもらえることで、外注とはいえ我々にも必要なノウハウは残ることもわかりましたし。
石膏タイプのプリンターは、模型チームのスタッフをみているとメンテナンスも含めて本当に負担をかけてしまっている印象があったので。
技術スタッフをお褒めいただき嬉しいです。現在は石膏のプリンターは使われていないんですか?
寺澤様:いえ、少ないですが今も時々使っていますね!
もし需要があれば、最近はインクジェットのタイプのカラープリンターもあるのでぜひご利用いただきたいです!(笑) 先日テストでご利用いただいたものがあったと思いますが、家のモデルを作るとキレイにできましたので、今後トライしてくださると面白いかと思います。
松長様:カラーってプレゼン用模型に使ったことはありますか?
寺澤様:カラーはないですね。どちらかというと、透明とかのほうが面白そうです。
以前透明を利用いただいたかと思いますが、やはり透明も難しくてその時は分割で作ったものを貼り合わせていただきました。
松長様:あと、堅さの違うものが作れるプリンターもありましたよね? あれもどこかで一度試したいなと思っています。
建築模型というよりは、プロダクト寄りの話かもしれないですが。特殊な性質を利用して、何か面白いものを作りたいなと思っています。
課題を解決するために
サービスをご利用いただくまでどのような検討をされたのでしょうか。最初は3Dプリンターを自社で運用されていたのですよね?
松長様:自社ですね。外注ってものすごく高い印象がありました。
どこいってもめちゃくちゃ高くて、結局あきらめざるを得ないということが多かったかもしれません。
寺澤様:そういうイメージありましたね(笑)
松長様:そこにきて、DMMさんにいろいろ聞いてみたら「意外にも…」と言うよりビックリするくらい安かったので「これは…!」となりましたね。
3Dプリンターに求めるもの
今後ニーズがあるとしたら、どのような3Dプリンターが必要でしょうか?
寺澤様:大きい物、フェードが細い物、薄い物など…3Dプリンターが得意なものに需要があるのではないでしょうか。
やや限定的にはなりますがアクリル系の材料で細かい物や大きい造形ができるよう今後β版でサービスを開始したいと思っています。 いずれ建築模型にも利用いただけるのではないかと!
松長様:それは良さそうですね!
細かくて大きい物は非常にニーズが高いです。
うちの模型は大体細くなります。
寺澤様:細いものばかりで折れそうです。
それと、展覧会とかで利用する際、特に海外輸送する際は熱でやわらかくなって曲がってしまう事があるんですよね。
それに耐えられるかが事前に分かるとうれしいですね。
事前に「耐熱」の情報をお知りになりたいのですね。
松長様:そうですね。
今後ユースケースも含めてサービスを拡充していこうと思います。貴重なご意見ありがとうございます。
DMM.makeを利用している理由
DMM.makeのサービスを利用する決断をされた理由をお伺い出来ればと思いますがいかがでしょうか?
松長様:やはり…信頼感ですかね(笑)
寺澤様:たしかに、そうですね。
さらに僕から3つあげるとしたら
①低コスト
②素材バリエーションがたくさんある
③相談できる担当者がいる
でしょうか。
松長様:キレイにまとまりましたね!(笑)
寺澤様:相談できる方がいるのはすごく良くて、顔がみえるので細かい要望を話しやすいですしそういう相談に乗ってくれるというのは、信頼感が増しますね。
松長様:「分割の方法」「どこでジョイントするのか」などを相談できるのは心強いですね。
他にご要望はありますか? たとえば「新しい機械の導入時にお知らせする」などはいかがでしょう?
松長様:そういった情報は、どんどんいただきたいですね!
寺澤様:新しい情報があれば、新しい利用のしかたも、どんどんアイデアが浮かびますからね。
ものづくり業界に期待すること
ものづくり業界に対してお2人が期待していることはありますか?
松長様:建築に限って言えば、作り方や組み立て方に興味があるのでいろんな素材が利用できるようになるとか、いろんなスケールであったり、堅さ・重さの素材を試せるようになると良いですね。
寺澤様:古い素材の新しい使い方ですね。
現代の技術と職人の技術の融合を考えることが多いので、そういった部分がもっと発展してくるといいですね。
正に「テクノロジーと伝統工芸のシナジー」ですね!
DMM.make 3Dプリンター事業に対して期待していること
最後に、DMM.make 3Dプリンター事業への期待などありましたら何なりとお申しつけください。
松長様:やっぱり、新しい素材などチャレンジしたいですね。
個人や中小企業で導入するにはコスト的に厳しい機種だと、普通はあきらめざるを得ないですよね。
そんな我々が、新しいテクノロジーを試せるフィールドがあるというは凄く大事な事だと思うので、それを是非続けていっていただけたらと思っています。
寺澤様:過去にコストの問題で挑戦できないことがあったのですが、3Dプリンターを活用して建築プロジェクトに直接活用できるようになると面白いなと思いました。
それに絡んで全体的にコストが下がるといいなと(笑)
コストはものづくりにおいて大切な部分ですね。私たちのサービスが拡張すれば、お客様へ安く・早く供給できるようになります。改善すべきことはまだまだありますので、今後も一層頑張っていきたいと思います!
お二人:楽しみにしています!(笑)