ものづくりだけに留まらない、株式会社CAMI&Co.の多様な事業展開
早速ですが、株式会社CAMI&Co. 様の事業内容について教えていただけますか？
菅谷様：株式会社CAMI&Co.では、ITやIoT、ロボティクス、XaaSなどを駆使して、様々な事業を行っています。
コンサルをはじめ、製作、量産などを総合的に展開しています。
国内で唯一ともいえる、IoT分野に特化した事業開発支援も提供しております。
当初は経営コンサルティング企業として、他社の経営のサポートをメインにしていたのですが、昨今のIoTマーケットの拡大もあり、IoT/DX事業に力を入れるようになりました。
素晴らしいですね。菅谷様のご自身のプロフィールと、社内での役職について教えてください。
菅谷様：現在は技術チームに所属しており、筐体エンジニアを務めているのですが、もともとは異分野から転身してきました。
玩具の開発の仕事に携わっている経験がありまして、その時の経験が意外と現在の業務にも通じています。
具体的には、試作品づくりがメインで、お客様から送られてくるデザインを基に一から創り出すということをしていました。その時は、旋盤やフライスといった機械を使ってABSなどの素材を削り出していましたね。
普段の業務においてはどのようなことをされているのでしょうか？
普段は、主に筐体の設計をしております。
それには回路作りからソフトウェアエンジニアリングまで関わっています。
それだけでなく、試作品から塗装まで一貫して手がけることもあります。社内にはFDM式の3Dプリンターが2台あるので、実用強度が求められる箇所にはこれを使用するのですが、それを超える品質が要求される時は外注で対応することもありますね。
業務では3Dプリントは頻繁に利用されているのですか？
菅谷様：実は結構頻繁に利用しています。
先程もお話しましたが、自社にはFDM機を2台持っていて、一部の簡単なものづくりは自前で行っています。
ただ、FDMはサポート材が必要で、その除去が大変なので、塗装といった後処理が必要なパーツを作るときには多用するというわけではないんですよね。
1メートル規模「龍」の模型の製作に挑戦
今回発注された「龍」についてお伺いできますか？
菅谷様：もちろんです。このドラゴンは「東京ものづくりムーブメント」というイベントに応募するために制作しました。
全長約1メートルという大型模型で、全身可動で好きなポーズが取れますので、飾り物としてイベントなどに持って行くほか、今後の販売も検討して制作しました。
素材は粉末焼結タイプのPA12 | MJFを使用しており、関節部分の強度や硬さ、耐久性を考慮してこれを選びました。
そのうえ、塗装をしたバージョンもあるんです。
角には金を施すなど、非常にこだわりを持って作り上げました。
特に龍の「顔」の部分は表現が難しく、顔自体のデザインや、目や鼻の大きさ、形など、3Dプリントだからこそ叶えられたと思っています。
今回、その中でなぜDMM.makeを選んでいただいたのですか？
菅谷様：複数の企業から見積もりを取った結果、DMM.makeが価格と提供できる機種の多様性、それに外見と強度の両面で見合ったサービスだと感じたからです。
また、プリンタの種類もかなり多いので、求めているパーツの要件に合ったものを選べるんです。
設計段階から3Dプリントで製作することを前提としていましたし、400ものパーツを全て自社で作り上げるのは不可能なので、DMM.makeにお願いした次第です。
展示会用模型などの最終製品も好評の声
※こちらはイメージ画像です。
クライアントワーク画像は、CAMI＆Co.様のHPに掲載してありますので、そちらをご覧ください。
貴社のコンサルティング・開発業務においても、DMM.makeの3Dプリントサービスをご利用いただきました。
菅谷様：クライアント企業様からの依頼を元にイベント製品を制作した際にご依頼しました。こちらも「エコノミーレジン｜SLA」「PA12Wホワイト｜MJF」「クリアレジン｜SLA」など複数の素材を利用しています。
中でも「PA12Wホワイト｜MJF」はキャンペーン期間中だったことと、染色をしたかったこともあり、利用しました。強度的に十分でしたし、細かい部分にも活用できる印象を受けました。
ウェブサイトで3Dデータをアップロードしていただいたと思うのですが、使い心地はいかがだったでしょうか？
菅谷様：よくできたシステムだと思います。見積もりが30分くらい出たので、非常に便利だと思いました。
ありがとうございます。実際に造形物がお手元に届いた際に、社員の方達から何か反応はありましたか？
菅谷様：社員からの評判は非常によかったです。また、打ち合わせでお客様がいらした際も興味を持っていただくことが多く、そのたびに「私の作品です」と説明しています(笑)
そうなんですね。ぜひ、今後もたくさん自慢していただけたらと思います。今回のような作品は、3Dプリンターを活用しないと造形が難しいのではないかと思うのですが…。
菅谷様：そうですね、ひと昔前だったらそう簡単に作れなかったと思います。
昔は手作業が多く、今回のような龍を作るとしたら、設計だけで1か月以上はかかるのではないでしょうか。
そういった意味でも、今後も3Dプリントを利用されるご予定はありますか？
菅谷様：今回のように、3Dプリントを利用することで作品がよりよくなるのであれば、積極的に使っていきたいと考えています。
難しい製作の中、DMM.makeを利用。「細かい造形の注文も便利に」
DMM.makeを知っていただいたきっかけはなんだったのでしょうか？
菅谷様：以前は個人事業主として活動していた頃にDMM.make AKIBAのコワーキングスペースのサービスを利用したことがあり、その際にDMM.makeの存在を知りました。
実際にはその時は数回しか利用していないのですが、同じような業種の友人の紹介で知ったのがきっかけですね。
光栄です。この度、DMM.makeをご利用いただく際、他社と比較され「DMMが良い」と感じられた点はどのようなところですか？
菅谷様：一番の決め手はやはり納期と価格ですね。
他社は費用も高く、また対応がメールのやり取りだけだったので、コミュニケーションにもやや不安がありました。
それに比べてDMM.makeは価格面でも非常にポジティブな部分が多く、カスタマー対応も手厚かったんです。
また、オンラインでの見積もりが非常に迅速なのが助かりましたね。
DMM.makeを利用したことによって、コストはどれくらい削減できましたか？
菅谷様：価格に関しては、他社と比較しておよそ2倍以上の差がありましたね。
他に感じられたメリットはありますか？
菅谷様：さらに納期も予定通りで、ほぼ満足できるレベルでした。
また、DMM.makeは素材の種類が豊富で、後処理の心配も少なく安心してお任せできるのがメリットですね。
細かい造形がある中で、造形に失敗してしまった際も、電話一本ですぐに対応してくれたことも大変ありがたかったです。
クオリティに関しても申し分ありません。
クリエイターズマーケットで売れるように商品化も視野に入れて
菅谷様の、今後の展望についても教えてください。
菅谷様：今後はより多様な素材を使った商品の開発にチャレンジしていきたいですね。
注文の仕事が来れば新しい機材や素材にも手を出してみたいと考えています。
そして、今回の龍の作品がうまくいったので、今後はこれを商品化し、販売することも考えています。
かなり手間をかけているため、海外の富裕層をはじめとする特定の市場をターゲットにした高価格帯で販売する、という形も考えています。
また、DMM.makeのクリエイターズマーケットを活用しての販売も検討しています。
最後に、DMM.makeに対する期待や改善の要望があればお聞かせください。
菅谷様：クオリティの高さや納期の正確性に満足してはいますが、もし可能であればさらに短納期で対応していただけると、更に利用しやすくなるかと思います。
