DMM.makeが注目! 2023年11月の3Dプリンター/AMニュースまとめ

2023年11月注目の3Dプリンター/AM関連ニュースをお届けします。
新技術や素材の開発からより便利になる新サービスまで、国内外でおこった革新的な5つのトピックをDMM.make が独自の視点で厳選してご紹介。
3Dプリントの可能性に触れてみましょう!

サステナブルな3Dプリント製クリスマスツリーin表参道

表参道ヒルズにて3Dプリントされたクリスマスツリーが展示されています。
今年のイルミネーションのテーマは「RE-CRYSTALLIZED~再結晶~」で、3Dプリントの樹脂にはPET樹脂が用いられています。
高さはおよそ10mで、20分ごとに音と光の特別演出が実施されます。
なお、ツリーに用いられた樹脂は展示終了後にケミカルリサイクルが実施されるようです。

参考:表参道ヒルズ「EVENT | OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS ILLUMINATION 2023」

BMW 3Dプリント部品の量産ラインが完成

BMWのアディティブ マニュファクチャリング キャンパスにて、ポリマー製部品を積層造形にて量産する生産ラインが3年の月日をかけ完成しました。
アディティブ マニュファクチャリング キャンパスはドイツのミュンヘンに位置する2020年6月末に完成した3Dプリント専門のセンターです。
BMWはAM技術へ注力しており、今回のプロジェクトはAMの量産の点において意味を持ちそうです。

参考:“ VoxelMatters”POLYLINE automated AM production line installed at BMW
BMW GROUP“New technology campus for 3D printing goes on stream: BMW Group builds on additive manufacturing, with skills consolidated at single site”

金属AM製圧力容器の試験が実施。高耐久であることを確認 フィンランド

出典:The 3D-Printed Pressure Vessel Withstood 111 Bars in the Tests – Exceeding Expectations Many Times Over

金属AMによって製造された圧力容器が圧力容器規格に準じて試験され、高耐久度であることが確認されました。
圧力容器のサイズは直径900mm, 高さ1600mm, 重さは300Kgです。
備品が破壊されるまでテストが実施され、想定される作動圧力を大きく上回るスコアを出しました。
なおこの金属AMはWAAM (Wire Arc Additive Manufacturing)と呼ばれる造形方式を採用しています。

参考:Fame3D”The 3D-Printed Pressure Vessel Withstood 111 Bars in the Tests – Exceeding Expectations Many Times Over”
TWI”Wire Arc Additive Manufacturing (WAAM)”

Prusa 完全リサイクル素材のフィラメントを発表

Prusaは11月中旬に完全リサイクル素材を用いたフィラメント rPLA を発売しました。
このフィラメントはワインの廃棄物やトウモロコシの廃棄物、藻類など、着色顔料にもリサイクル素材を用いており、ナチュラルな色をしています。
特性はほぼ通常のPLAとは変わりません。

参考:Original Prusa 3D Printers“We’ve launched four new recycled PLA filaments with biobased pigments”

人工顎を3Dプリント 台湾では初

台湾の工業技術研究院と高雄退役軍人総合病院は、口腔がん患者向けの3Dプリント人工顎を開発したと発表しました。
まだこの研究は研究途中ですが、咬合試験では5億回以上の回数をシミュレートしたとしています。
既に9人の患者が移植手術をうけており、それら患者のほとんどが顎の機能を取り戻しつつあるとのことです。

参考:Focus Taiwan“ITRI, Kaohsiung hospital develop Taiwan’s first 3D-printed prosthetic jaw”
Formosa News“ITRI, Kaohsiung Veterans General Hospital unveil 3D printed prosthetic jaws”

編集後記

2023年11月のニュースまとめでは、3Dプリント技術の多岐に渡る業界での利用例をご紹介しました。
今月は特に「サステナブル」関連の話題が目立ちましたね。消費者からも注目が集まっているといえます。
2023年も残り1ヶ月! 今後も日々進化する分野の最新情報をお届けしていきます。

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