【トレンド最前線!】2022年開催「次世代3Dプリンタ展」レポート

2022年6月24日から26日にかけて開催された次世代3Dプリンタ展。DMM.makeは出展していないのですが、最新情報の収集と会場の雰囲気をお届けすべく編集部で行ってきましたので一部注目の展示をご紹介します!

次世代3Dプリンタ展とは

RX Japan株式会社(旧社名:リードエグジビジョンジャパン)が主催し、3Dプリンター、材料、受託造形サービスなどAM、3Dプリント技術に関する展示会です。主に法人向けの展示会・商談を目的としているため、平日開催で個人の方は少し行きにくいのですが、事前申し込みをすることで参加することが可能です。

DMMお取り扱い素材の展示

それでは、出展の中からDMM.makeでもお取り扱いのある会社のブースを一部ご紹介します。

KEYENCE

KEYENCE社はDMM.makeの素材で「AGILISTA(透明樹脂・高耐熱樹脂・シリコーンゴム)」を造形するAGILISTAという3Dプリンターのメーカーです。プレゼンテーションでは手間のかからない水溶性サポートをご紹介しており、多くの方がお話を聞いていました。

展示品では造形物に直接ネジを締めたサンプルがあり、AGILISTAの特徴である靭性を改めて感じることが出来ます。

ネジを締めた造形サンプル(右)
AGILISTA

DMM.makeでは靭性と剛性に優れた透明樹脂のAR-M2、高耐熱樹脂のAR-H1、シリコーンゴム低硬度のAR-G1L、高硬度のAR-G1Hの3種類を取り扱っております。ご興味ある方はぜひご注文してみてください。

Mimaki

DMM.makeでも人気のあるフルカラープラスチック。こちらを造形する機材を作っているのがミマキエンジニアリング社です。

ミマキブース
3DUJ-2207

展示では最新のフルカラー3Dプリンターが紹介されていました。DMMで導入しているモデルと比べて造形範囲は小さくなりますが、価格は半額以下というコストパフォーマンスが良い最新機種です。

透明素材の中では細かい造形も破損の心配なく綺麗に出力できます。
医療模型などでは透明素材で空間を表現するとわかりやすい。

DMM.makeの造形サービスでは透明素材の提供ができていないのですが、新しい透明素材のご紹介もあり、従来の透明素材に比べて黄変が少なくより透明度の高い素材になったそうです。

サポートは水で溶けるが、水流があるとより綺麗に除去できるとのこと。
造形物を白っぽいく覆う素材がサポート

こちらも水溶性のサポートを使用しているので、水につけておくとサポートが溶けるというデモをされていました。

その他注目の展示

EXTRA BOLD

ペレット式の巨大3Dプリンターを開発しているEXTRABOLD社。造形サイズが1700mm×1300mm×1000mmとかなり大きい造形も可能な3Dプリンター「EXF-12」が展示されていました。素材はペレットを使うことができ、TPEのような柔らかい素材からABSやPCなどの硬い素材も出力できます。

三井化学と共同で製作したPPを使ったチェアのサンプルは大型機ならではの積層が映えるプロダクトで、色のグラデーションはカラーのペレットをあえて混ぜきらないことで独特のムラを作り出していました。

小さい椅子のサンプル
色のグラデーションが不規則で美しい

XYZ Printing

個人向け、法人向けそれぞれの3Dプリンターを販売しているXYZプリンティング社。近年は法人向けに力を入れているようで、最新のSLS方式の3DプリンターではPA6のナイロンを使用できるという特徴がありました。DMMのMJFなどで使用しているPA12やPA11に比べて、より強度や耐熱性に優れるPA6という素材が使える3Dプリンター。今後の展開が楽しみです。

FFF方式のダヴィンチシリーズも最新のものはエクストルーダーが高温対応し、さらにオープンフィラメントのため、サードパーティーのお好きな素材を使えるような機種が展示されていました。

FLASHFORGE

DMM.make AKIBAへも導入している定番機Adventurer3を販売しているFLASHFORGEブースでは、展示会初お披露目の「Guider3 Plus」を見ることが出来ました。

造形サイズは350mm×350mm×600mmとかなり大きく、製品開発などをする法人に向けたラインナップの機種で、ノズルの最高温度320℃、印刷速度も最速250mm/sと高速です。

サンステラ

個人用の3Dプリンターで人気を伸ばしているサンステラ社のブースでは、3Dプリンターだけではなく周辺機器の展示が印象的でした。

タッチパネルで素材を選択すると自動で最適な乾燥をしてくれます!
感想をしながらも3Dプリンターにフィラメントを送ることができる

フィラメント乾燥機の「S2 FILAMENT DRYER BOX」は防湿だけでなく、吸湿してしまったフィラメントを素材ごとに適切な温度と時間で乾燥してくれる機械です。フィラメントは一般的に吸湿してしまうと造形品質が落ちるだけではなく、フィラメントが途中で折れてしまうなど造形自体が失敗してしまう場合もあります。プロアマ問わずフィラメントをお持ちであれば持っておきたい周辺機器のひとつですね。

また、エクストルーダーの水冷オプションキットという追加パーツも販売時期未定で参考出展されていました。こちらはエクストルーダー周りのオーバーヒートを防ぐためのパーツで、稼働率が高い場合や、穴径の小さいノズルなどで長時間の造形をする場合には効果が期待できそうなキットでした。

次回東京は来年6月‼

3DプリントBlog編集部的に気になった展示をご紹介してきましたが、こちらの次世代3Dプリンタ展、毎年名古屋、東京、大阪で開催される展示で、次回は10月に大阪です。東京では次回6月に開催されるみたいなので、ご興味ある方はぜひ展示会のサイトをチェックしてみてください。

次世代3Dプリンタ展

https://www.japan-mfg.jp/ja-jp/about/am.html

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