3Dプリンターを価格帯で比較!10万円未満で入門にもおすすめの機種3選

「 3Dプリンターが欲しいけど種類も価格もバラバラでどれを買ったらいいかわからない!」という悩みは 3Dプリンターの購入を検討し始めたほとんどの方が感じる悩みですよね。

3Dプリンターの値段は最近の安いものだと1万円台で購入できるものから、高いものだと数千万円〜1億円を超えるものまでかなりの幅があります。

3Dプリンターを購入する際には本体の値段以外にも造形方式、消耗品の値段、ソフトウェアの使いやすさ、サポートの体制などなどご自身の用途や目的によって多くのことを考えて購入しないといけません。

せっかく高いお金を払って 3Dプリンターを購入しても、用途や目的に合っていない 3Dプリンターを購入してしまっては、うまく使いこなせず悲しい思いをしてしまいます。

筆者自身も3Dプリントサービスの運営をしながら、個人的にも20台以上の3Dプリンターを使用してきて、3Dプリンターの導入に関してさまざまなご相談を受けてきました。

中には3Dプリンターの購入よりも、3Dプリントサービスの利用のほうが目的に対して安価であったり合っている方もいらっしゃいました。

本記事では知識と経験を元に、3Dプリンターを購入するべきか、 購入するのであれば判断基準のご紹介と、価格帯別のオススメの 3Dプリンターを徹底的に解説していきます。

目次

3Dプリンターの値段は数万円〜億超えまでととても幅がある!

 

3Dプリンターの種類 3Dプリンターの値段 特徴
超低価格帯 1万円〜5万円 安い。
組立や調整などの手間がかかる場合がある。
初心者向け 5万円〜10万円 組み立て済みが多い。
造形サイズが小さい。
趣味〜プロレベル 10万円〜100万円 より高品質、造形サイズ大、扱える素材の種類も増える。
産業用レベル 100万円〜 高品質、高速、特殊な素材などの特徴がある。
機材も高ければ材料も高い。

 

3Dプリンターの値段はいくらなのか。値段の幅が大きすぎて何を選べばいいかわからない方でも、求めているニーズによってどのくらいの3Dプリンターの価格が適正かを判断することは可能です。

3Dプリンターの価格に影響する要素は造形サイズなどのスペックや、機能、品質などさまざまです。ご自身の求めている要素を取捨選択すると最適な3Dプリンターの相場観を確定できます。

はじめて3Dプリンターを買うなら5万円〜10万円を探せ!

個人の方ではじめての3Dプリンター購入を検討する場合、5万円〜10万円の3Dプリンターを購入するのがオススメです。

最近ではAmazonなどで1万円前後の低価格の3Dプリンターが販売されているので、購入することもできるのです。はじめての方にはいくつかのハードルがあります。

ひとつは商品到着してから多くは組み立てが必要で、すぐに3Dプリンターを使い始められません。付属のマニュアル等や動画を参照すれば専門知識が無くても3Dプリンターの組み立てはできます。

 

5万円未満の3Dプリンター 5万円〜10万円の3Dプリンター
・組み立て式が多い
・造形サイズが小さい
・扱える素材が限られる
・カスタマイズはしやすい
・組み立て済みが多い
・造形サイズが少し大きい
・扱える素材が増える
・カスタマイズはしにくい

 

組み立て後の3Dプリンターの調整などは、初心者には難しい場合が多く、機械をいじることが楽しめる方でなければ挫折してしまうなんてことも。

3Dプリンターの値段が5万円を超えてくると、組み立て済みの3Dプリンターが多くなり、造形サイズや使用できる素材の幅も増えてきます。

購入するべき3Dプリンターは、極端に安い3Dプリンターを買って挫折や失敗をするよりも、5万円〜10万円の範囲で検討していただくことを強くオススメします。

予算の考え方と価格以外の購入判断

前の章ではどのくらいの予算で3Dプリンターの購入を検討すると良いかを大まかに説明しました。

この章では主に個人向けの3Dプリンターを中心に、目的や予算に対してどの3Dプリンターを購入するべきかをフローチャートとともに解説していきます。

解説に関してはかなり細かく説明しているのでじっくり検討したい方はよく読んでいただき、お時間のない方はフローチャートを見て3章の該当するおすすめプリンターへ飛んで頂いても構いません。

【保存版】買うべき価格帯や種類がわかる!個人向け3Dプリンター購入フローチャート

 

 

3Dプリンターの価格差はスペックと品質に出る!

フローチャートはいかがでしたか?ご自身に合った3Dプリンターを見つけられた方は、3章に各3Dプリンターの詳細がございますのでご覧ください。

フローチャートでは予算によってオススメの3Dプリンターをご紹介しました。予算が決まっていない方は、同じ3Dプリンターでも価格によって何が変わってくるのかというところがわからない状態だと思います。

結論から申しますと、3Dプリンターの価格差は本体のスペックと本体・造形物の品質に影響されるものです。

具体的な例を解説していき、ご自身の購入される3Dプリンターの予算感をイメージいただきます。

 

3Dプリンタースペック(例) FFF(熱溶解積層) 光造形  
モデル名(メーカー) A(A-Print) B(B-Print)  
外形寸法/重量 420 x 420 x 420 mm 230 x 200 x 410 mm →置く場所や重量の確認
印刷スピード 10~100mm/s 10~30mm/h →速い=高い
出力サイズ 140 x 140 x 140 mm 130 x 82 x 155 mm →大きい=高い
積層ピッチ(Z方向) 0.05~0.4mm 0.05~0.1mm →精度高=高い
解像度(XY方向) 0.011mm 0.05mm →精度高=高い
付属品 フィラメント500g、電源ケーブル、ドライバー、つまり除去用ツール、六角レンチ、グリース 電源ケーブル、フィルター、プラスチックヘラ、ゴム手袋、レンチ、金属ヘラ →付属の工具などの確認

設計や使用されている部品、組み立ての質

 

 

3Dプリンターの造形の品質は、使用されている部品の品質や、3Dプリンターそのものの組み立ての精度も値段によって変わってきます。それぞれを見ていきましょう。

・部品の品質

組み立て済みの3Dプリンターでも設計や使用されている部品の違いで造形物の品質に差が出ます。より精度の高い3Dプリントをするためには3Dプリンター自体の設計はもちろん、部品の精度や本体の剛性などが大事です。

安い3Dプリンターで品質の悪い部品が使用されていたり、剛性のない筐体であると、造形中に3Dプリンターがブレてしまい、ブレが3Dプリントしている造形物にも伝わってしまいます。

・組み立ての精度

組み立ての精度も造形の品質に影響するので、どんなに良い部品を使っていても歪んで組み立てていては造形物まで歪んでしまいます。

組み立て済みの3Dプリンターの多くは、商品が届いてすぐ造形できるように調整した上で出荷時に造形テストをしています。

メーカーのページなどに造形テストを実施している記載があることも。調べてもわからない場合はレビューなどの評価などで信頼できるメーカーかどうかを確認すると良いでしょう。

3Dプリントの精度高=価格高

 

3Dプリントの精度も価格が高くなるにつれて良くなる傾向にあります。部品や組み立ての精度とは異なり、3Dプリンター自体のスペックで決まるものでXY軸の精度とZ軸の精度を見て判断する必要があります。

XY軸方向の精度は、FFF(熱溶解積層)方式で言えばノズルの前後左右の移動がどれくらい細かく移動できるかという数値で、小さければ小さいほど精度が良いのです。

光造形方式のうちLCD方式という3Dプリンターは、液晶パネルの解像度によってXY軸の精度が決まります。同じサイズであれば、2kパネルより4kパネルを使っているもののほうがより高額でより精度が高いです。

Z軸方向の精度はいわゆる「積層ピッチ」と呼ばれるもので、1層あたりの積層の高さを示します。積層ピッチが細ければ細かいほどより精度の高い3Dプリントが可能です。3Dプリンターによって設定可能な積層ピッチが異なるので購入前に確認が必要です。

造形サイズ大=価格高

 

 

造形サイズとは3Dプリンターが造形できる最大サイズを示し、より大きな造形サイズを持つ3Dプリンターが同じメーカーでもより高額になります。

安くて小さい造形サイズの3Dプリンターでも造形モデルを分割して出力することで大きい造形物を作れます。分割用のモデルを作成する手間や造形・造形後の組み立ての手間を考えると、なるべく1度で3Dプリントできることが理想です。

例としてアクセサリーのような小さいものを作りたい方は小さい3Dプリンターでも十分かもしれません。靴のようなサイズのものを作るために3Dプリンターの購入を検討している方は、最初から造形サイズの大きい3Dプリンターを探すようにするといいでしょう。

価格以外で気にするべきことは3つ

価格やスペックも大事です。他にも3Dプリンターを購入する際に確認しておきたい大事な要素が以下の3つです。

・本体以外に必要なものと材料費

・後からカスタマイズしたいなら組み立てを選ぶ

・日本語サポートとユーザー数

本体以外に必要なものと材料費

 

  FFF(熱溶解積層方式) 光造形方式
材料
材料の相場 2000円〜5000円/1kg 4000円〜9000円/1kg
必要な工具など ニッパー、ヘラ、カッターナイフ、スティックのり、やすりなど ゴム手袋、トレー、アルコール系洗浄液、プラスチック製保存容器、ろうと、ヘラ、ニッパー、マスク、安全メガネなど

3Dプリンターを使用するにあたって、本体以外に必要なものが材料と道具類です。造形方式によって必要なものは異なりますので、本体購入に合わせて揃える必要があります。

多くの3Dプリンターは最低限の道具と材料が同梱されているので、付属する物を購入前に確認して足りていない物を購入するようにしましょう。

材料はサードパーティーの物を購入すると正規と比べて安く購入できても、3Dプリンターによっては正規品以外の材料の使用を推奨していない場合があります。

万が一サードパーティーの材料を使って故障してしまうと、保証の対象外になる場合もあるので注意して購入しましょう。

日本語サポートとユーザー数

初めての3Dプリンターだと不具合や故障などが起こった時に不安になることも多いでしょう。国内の代理店からサポートが受けられる3Dプリンターをお勧めします。修理などの依頼も日本語で行なえ、修理もプリンター本体を代理店に郵送できます。

国内にメーカーや代理店がなくても日本人のユーザーが多い3Dプリンターであれば、SNSやブログなどでトラブルへの対処法や最新情報を得ることが可能です。

3Dプリンターやメーカーごとのコミュニティも国内にいくつかあります。同じ3Dプリンターの利用者を見つけたり交流も楽しみたい方は、使用しているユーザーの多さで3Dプリンターを選んでも良いかもしれません。

3Dプリンターで印刷したものを自慢しあうためのグループ(Facebook)

PrusaJAPAN公式コミュニティグループ

DMM.makeが運営する3Dプリントコミュニティーもあり、3Dプリンターの情報や利用者同士の交流が行われています。ぜひご参加ください。

【2023年版】10万円未満のおすすめ3Dプリンター3選

これまで値段や購入の判断基準を解説してきました。次は10万円未満で購入できるオススメの3DプリンターをFFFと光造形を中心にご紹介していきます。

ご紹介する3Dプリンターははじめての方でも使いやすいように、主に組み立て済みで、国内の保証やサービスのある3Dプリンターを中心に選んでいます。

紹介する全3種一覧(比較表)

本記事でご紹介する3Dプリンターの一覧です。価格帯ごとのスペックの比較にお使いください。

 

3Dプリンター
①Adventurer3 ②Ender-3 S1 Pro ③Mars3 Pro
購入リンク https://flashforge.shop-pro.jp/?pid=129605054 https://www.creality-3d.jp/shopdetail/000000000164/ https://skhonpo.com/products/elegoo-mars-3-pro
メーカー FLASHFORGE CREALITY Elegoo
造形方式 FFF(熱溶解積層) FFF(熱溶解積層) 光造形
出力サイズ 150 x 150 x 150mm 220 x 220 x 270mm 143 x 89.6 x 175mm
本体サイズ 388 x 340 x 405mm 490 x 455 x 625mm 227 x 227 x 438.5mm
重量 9kg 8.6kg 5.5kg
積層ピッチ 0.05~0.4mm 0.05 – 0.4mm
XY解像度 ±0.1mm 0.035mm
取り扱い素材 ABS,PLAなど PLA,TPU,PETG,PA,WOOD LCD用UVレジン
対応データ 3MF,STL,OBJ,FPP,BMP,
PNG,JPG,JPEGなど
STL,OBJ STL,OBJ,3DS,3MF,3DM,STP,STEP,WRL,X3Dなど
保証 2年 1年 1年

 

①組み立て済みでコスパ良のAdventurer3

 

 

 

 

基本スペック

 

型番 Adventurer3 メーカー FLASHFORGE
価格(税別) 49,000円 購入リンク 公式ショップ
造形方式 FFF 重量 9kg
出力サイズ 150 x 150 x 150mm    
本体サイズ 388 x 340 x 405mm    

低価格帯の3Dプリンターで組み立て済み、ユーザー数が多く、はじめて3Dプリンターを購入する方にオススメしたいのがAdventurer3です。

Adventurer3は低価格ながらヒートベッド、Wi-Fi接続、モニタリング用カメラなど機能も多く、タッチパネル搭載で簡単に操作できます。本体サイズも小さいのでご家庭にも設置しやすく、学校などでは複数台導入されているところも。

更に低価格な3Dプリンターを購入されたい方は、Adventurer3からフィラメント切れセンサーとカメラを非搭載にした、Adventurer3 lite(43,500円)があります。他は造形サイズの一回り小さなFinder(35,000円)などを検討しても良いでしょう。

②簡単な組み立て、300℃高耐温ノズルでさまざまなフィラメントに対応したEnder-3 S1 Pro

 

 

 

 

 

基本スペック

 

型番 Ender-3 S1 Pro メーカー CREALITY
価格(税込) 69,900円 購入リンク 代理店ショップ
造形方式 FFF 重量 8.6kg
出力サイズ 220 x 220 x 270mm    
本体サイズ 490 x 455 x 625mm    

Ender-3 S1 Proは小型モデルの中でも、人気のあるEnder3シリーズに高耐熱ノズル・PEIプラットフォーム等が追加され、Ender-3 S1 Pro。PLA、ABS、PETG、PC、TPU、PETG、PAなどさまざまなフィラメントに対応し、より幅広い用途での利用が可能です。

本体の組み立てがあるものの、用意された動画を見ながら15分ほどで組み立て可能で、メンテナンスも簡単。

ノズル詰まりの少ないダイレクト式エクストルーダーを備え、水平出しが簡単な補助レベリングセンサーも搭載しているのでエントリーモデルとしてもオススメです。

③低価格で4K解像度のMars3 Pro

 

 

 

 

基本スペック

 

型番 Mars3 Pro メーカー

Elegoo

価格(税込) 44,100円 購入リンク 代理店ショップ
造形方式 光造形 重量 5.5kg
出力サイズ 143 x 89.6 x 175mm    
本体サイズ 227 x 227 x 438.5mm    

光造形方式はFFF(熱溶解積層)方式と比べて高精細な3Dプリントが可能であり、Mars3 Proはフィギュアや模型を作る方にオススメです。

液晶パネル(LCD)を使った光造形方式の3Dプリンターの精度は、サイズと解像度でXY方向の精度が決まってきます。Mars3 Proは、解像度4098 x 2560のUltra4K 6.6inchモノクロLCDを使用しており、低価格ながら高精度の3Dプリントができます。

通常、光造形の3Dプリンターの造形物は後処理としてアルコールやエタノール等の有機溶剤による洗浄が必要です。Mars3 Proの代理店では、機種に対応した水で簡単に洗浄可能な水洗いレジンも販売しています。

買うには高い、いろいろ試したい!そんな方は3Dプリントサービスがおすすめ!

「3Dプリンターの購入を検討していたけど何度も使うかわからない。」「やわらかい素材や金属、フルカラーの3Dプリントなど試したい。」など購入するにはハードルがあるけども3Dプリントをしてみたい方には、低価格で1個から注文ができる3Dプリントサービスを使ってみると良いかもしれません。

3Dプリントサービスを利用すれば3Dプリンターを購入することなく、個人ではなかなか扱えない産業用の高品質な3Dプリンターを使えるというメリットもあります。

いきなり何万円もする3Dプリンターを購入する前に、数千円から注文可能な3Dプリントサービスの利用と比較してみるのも良いでしょう。

3Dプリントサービスとは

3Dプリントサービスとは、3Dデータをアップロードして、見積をとり、注文をすると3Dプリンターで造形して自宅へ造形物を郵送するオンデマンドのサービスです。

 

 

DMM.make3Dプリントサービスでは国内で唯一のモデルチェック&見積システムがあるため、3Dデータのアップロードから5分程度でモデルの造形可否や素材毎のお見積金額を確認できます。

 

アクリルやナイロンなどのプラスチック樹脂からチタンやシルバーなどの金属まで、20種類以上の素材を選べるので用途に合った3Dプリントができます。

中にはフルカラープラスチックという素材もあり、フィギュアなどの模型や商品モックアップを色付きで3Dプリントすることもできます。

3Dプリントサービスの利用料金(例)

3Dプリントサービスの価格はどのくらいなのでしょうか。体積や素材によって価格がかなり異なります。

の3Dプリントサービスでは個人でも気軽につくれるように、比較的低価格での3Dプリントをご提供しています。

 

 

3Dプリンターを購入VS3Dプリントサービス利用

 

  3Dプリンターを購入する 3Dプリントサービスを利用する
メリット ・いつでもすぐに3Dプリントできる
・長期的にみるとやすい
・何度もトライアンドエラーできる
・選べる素材が豊富
・単発の案件であればやすい
・高品質
デメリット ・3Dプリンターを設置する場所が必要
・修理やメンテナンスが必要
・造形後の後処理が手間
・発注から到着までに1〜2週間かかる
・何度も出力すると高い

 

3Dプリンター購入と3Dプリントサービス、どちらの方が良いのかは人それぞれです。3Dプリンターの活用の仕方やライフスタイル、3Dプリンターを購入しても3Dプリントサービスを使った方がいい場合など、どちらが良いかは一概には決められません。

あくまでも参考程度に3Dプリンターを購入した方が良い場合、3Dプリントサービスを利用した方が良い場合の例をあげてご紹介していきます。

3Dプリンター購入と3Dプリントサービスのメリットデメリットをまとめました。ご自身の目的や用途に合わせてそれぞれを比較してみてください。

3Dプリンターを購入するべき人

・作りたいものがある<3Dプリンターに興味がある

→すぐにでも買いましょう。組み立てや改造など沼にはまる素質があります。

・継続的に3Dプリンターを使う予定がある

→何度も試作を繰り返すなど、頻繁に3Dプリンターを使う場合は購入の方が良いでしょう。

・思い立ったらすぐに3Dプリントできる環境が欲しい

→3Dプリントサービスは7日〜14日程度造形物の到着まで時間をいただくため、すぐに造形物がほしい場合は手元に3Dプリンターがあると便利です。

・とにかく安く3Dプリントしたい

→本体の価格は数万円〜です。小さいモデルであれば材料費は数百円以内におさまる場合がほとんどです。長い目で見ると購入の方がコスパ◎。

3Dプリントサービスを利用するべき人

・3Dプリンターの利用は年に数回程度を想定している

→3Dプリンターがタンスの肥やしになってしまいます。長期間使わない時間があると使う度にメンテナンスが必要になることもあるのでお勧めしません。

・一点物を作りたい

→せっかくの一点物であれば失敗なく綺麗に出力できる3Dプリントサービスがオススメです。シルバーなどのアクセサリーはまさに世界に一つだけの特別な物が作れます。

・作りたいものの素材が決まっている

→金属やフルカラーなどの産業用3Dプリンターは高額の機材です。ぜひ3Dプリントサービスをご活用ください。

・高品質な造形物が必要

→個人向けの3Dプリンターでスペック上の精度や品質の限界を感じる場合は、産業用の3Dプリンターで必要な精度・品質が出せるかもしれません。素材毎の仕様をご確認ください。

・3Dプリンターで量産を考えている

→小さい部品であれば量産に向く産業用3Dプリンターもあります。何時間もかけて自宅の3Dプリンターで量産力を上げるには3Dプリンターを追加するしかない…。

・3Dプリンターを置く場所が確保できない

→3Dプリンターは欲しいけど置く場所がなくてご家族の了承が得られない方、安心してください。3Dプリントサービスならデータをアップロードするだけで簡単に3Dプリントができます!

購入したいけど試したい人はファブ施設利用もアリかも?

3Dプリンターの購入と3Dプリントサービスの比較をして、やはり3Dプリンターを購入したいけど事前に試したい方もいらっしゃるかと思います。全国に100箇所ほどあるファブ施設と呼ばれる場所の多くには3Dプリンターが設置してあり、利用料を払うと実際に3Dプリンターを使えます。

近所にファブ施設があるかを調べる場合は「ファブ施設 地名」「メイカースペース 地名」「ファブラボ 地名」などでぜひ調べてみてください。

ファブ施設によって設置してある3Dプリンターはまちまちなので、購入を検討している3Dプリンターが試せるかどうかは、事前にファブ施設のWebサイトなどで調べましょう。

購入検討をしている3Dプリンター以外の3Dプリンターの設置でも、3Dプリンターを触ることで購入のイメージはできます。3Dプリンターの造形方式が同じであれば使い方やメンテナンスも大きく変わりません。ご自身で使いこなせるか不安であったりわからない方は、ぜひ一度ファブ施設で3Dプリンターを使ってみてください。

 

【3Dプリンターが使える施設】

DMM.make AKIBA

設置3Dプリンター:Flashforge Adventurer3

利用料:無料(別途会員費用が必要)

カインズ工房

設置3Dプリンター:武藤工業MF-1100、XYZ Printing ダヴィンチPro、Makerbotなど

利用料:350円/30分

3Dプリンターの購入に際してよくあるQA

Q.3Dプリンターを安く買うならどこで買うのが一番お得なのでしょうか?

A.メーカーや代理店から直接買うと一番安い場合が多いです。海外の3Dプリンターだと日本の代理店を通すと値段が上がってしまうので、海外からの送料や税金を乗せても直接購入する方が安い場合は、英語での購入を頑張って購入してもいいでしょう。

海外から直接購入すると日本の保証が効かないので、問い合わせや修理依頼は本国と直接行います。センドバックの修理では海外への郵送になり、往復の輸送費等を考えると国内で購入する方が安心かと思います。

Q.業務用で買う場合、値段を抑える方法などはありますか?

A.本体や材料などをまとめて購入する場合に代理店から割引を行ってもらえる場合があります。購入する3Dプリンターを取り扱っている3Dプリンターに見積もりを出して確認してみましょう。

初期費用を抑えたい場合はリースなどでの導入が可能な3Dプリンターもあります。抑えたい費用が初期費用なのか、ランニングコストなのかによって購入後とリースを比較して検討してみましょう。

Q.3Dプリンターの値段が下がったりすることはありますか。購入のタイミングに困っています。

A.3Dプリンターの値段が下がるタイミングはいくつかあります。

・ブラックフライデーなどの季節性のセールやメーカー代理店独自のセール時の値下げ

・最新モデル発表時のクラウドファンディングで早期購入割引

・最新モデル発表時や発表前に型落ちのモデルの値段改定で値下げ

・現行モデルの廉価版の販売開始 など

中には最新モデルが現行モデルより高性能になりさらにお値段据え置きもあります。最近では各メーカー1年〜2年で新モデルをどんどん発表していることもあり、新しいモデルを購入してもすぐにまた新しいモデルが発表されてしまいます。

おすすめは、新モデルが発表されたタイミングにメーカーなどが行うクラウドファンディングです。こちらは最新モデルが最大50%引きで購入できる場合もありますが、購入可能な台数の制限がかなり厳しい場合が多いです。

結論、欲しいと思ったタイミングで最適な3Dプリンターを購入するのがいいのでは無いかと思います。

Q.3Dプリンターの材料の値段はどのくらいでしょうか。

A.メーカーや代理店、純正のものか、Amazonなどでも購入できるサードパーティーの材料なのかによって価格が大きく変わってきます。

FFFで使われるABSやPLAなどのフィラメントは500gで2000円〜5000円、光造形に使われるレジンなどは500gで3000円〜10000円くらいが値段のボリュームゾーンです。

産業用の3Dプリンターの純正材料や特殊な樹脂などの価格は、1kgで数万円を超える材料もあります。長期の運用を検討される方は材料の値段にも注意して3Dプリンターの導入を検討しましょう。

まとめ

3Dプリンターの値段についてかなり詳しく解説してきました。記事を読んでいただいた方は、ご自身が買うべき3Dプリンターはどれなのか決められるのではないでしょうか。

今は購入という結論にいたらなかった方も、3Dプリントサービスを使ってまずは3Dプリントをはじめられるようになったかと思います。

本記事は、より良い3Dプリンターが出てきた場合にオススメの3Dプリンターを更新していこうと思っています。ぜひブックマークをしていただき、購入の検討する際に本記事にお越しください。

良い3Dプリンターライフをお楽しみください!

 

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