量産革命‼DMM.make3Dプリントサービスの「光造形」素材(レジン)を徹底解説

2022年6月3日より、DMM.make3Dプリントサービスでは新しい5種類の光造形樹脂素材の取り扱いを開始しました。この光造形樹脂は、従来よりお取り扱いのある23種類の素材とくらべてコストパフォーマンスに優れているだけではなく、強度や透明などの特徴を兼ね備えている素材もあります。

個人の方から法人の方まで、趣味の利用から商品開発まで幅広くご利用いただけるこの新しい光造形素材を知っていただくべく、DMM.makeの中の人として新素材を解説していきます。

新しい光造形素材の取り扱いをはじめました。

新しい光造形樹脂素材は以下の5種類です。圧倒的な低価格を実現した「エコノミータイプ」や、耐久性・耐熱性といった機能性を向上させた「タフタイプ」等の光造形樹脂を追加しました。

光造形素材一覧

  Resin A1 Resin A2 Resin A1 Pro Resin T1 Resin C1
ライトイエロー ホワイト ライトイエロー ホワイト 透明
価格目安(1cm3あたり) 50円〜 70円〜 50円〜 70円〜 130円〜
発送目安 7〜14日 7〜14日 7〜14日 7〜14日 7〜14日
造形可能な最大サイズ 縦1380mm×横680mm×奥行480mm 縦1380mm×横680mm×奥行480mm 縦580mm×横580mm×奥行480mm 縦580mm×横580mm×奥行480mm 縦580mm×横580mm×奥行480mm

エコノミーレジンとタフ・透明レジン

光造形樹脂は高精細で滑らかな表面を表現することに適している素材で、個人向けではフィギュアや鉄道模型などの、ディティールが細かく要求されるものに使用されることが多い素材です。今回追加する5種類の光造形樹脂は、従来の近似素材と比べて50〜70%OFFの価格に抑えられており、圧倒的な低価格での提供を実現しました。

ここからはそれぞれの素材の特徴を見ていきます。

エコノミーレジン(旧名称:ResinA1)

ライトイエロー 向いている用途 パーツ、フィギュア、アクセサリ原型、プロトタイプ、大型造形
耐熱温度 39-52℃ 最大造形サイズ 縦1380mm×横680mm×奥行480mm
硬度(ショアD) 76-88 最小造形サイズ 縦5mm×横5mm×奥行5mm
引張強さ 38Mpa 形状先端最小幅 0.3mm

光造形の高い精度、表面の滑らかさはそのままに、DMM.makeで取り扱い材料の中で最もお求め安い価格です。製品の構造・外観検証に適しておりますが、組み立ては推奨いたしません。カラーはライトイエローとなります。

ABSライク(旧名称:ResinA2)

ホワイト 向いている用途 パーツ、フィギュア、アクセサリ原型、プロトタイプ、大型造形
耐熱温度 46℃ 最大造形サイズ 縦1380mm×横680mm×奥行480mm
硬度(ショアD) 79 最小造形サイズ 縦5mm×横5mm×奥行5mm
引張強さ 35Mpa 形状先端最小幅 0.3mm

ABSライクで適度な粘り強さを持っており、軽度の耐水性も備えています。耐水性を求められる製品の構造・外観検証に適しておりますが、組み立ては推奨いたしません。カラーはホワイトです。

エコノミープロレジン(旧名称:ResinA1Pro)

ライトイエロー 向いている用途 工業製品の構造・外観・機能検証等
耐熱温度 58℃ 最大造形サイズ 縦580mm×横580mm×奥行480mm
硬度(ショアD) 80 最小造形サイズ 縦5mm×横5mm×奥行5mm
引張強さ 52.3Mpa 形状先端最小幅 0.3mm

DMM.makeの強度のある素材の中で最も安価な光造形樹脂材です。光造形樹脂の精度・表面の滑らかさはそのままに、製品の組み立ても可能な耐久性を有し、耐水性も兼ね備えています。カラーはライトイエローとなります。

タフレジン(旧名称:ResinT1)

ホワイト 向いている用途 工業製品の構造・外観・機能検証等
耐熱温度 62℃ 最大造形サイズ 縦580mm×横580mm×奥行480mm
硬度(ショアD) 83 最小造形サイズ 縦5mm×横5mm×奥行5mm
引張強さ 52.3Mpa 形状先端最小幅 0.3mm

Resin A1 proの上位版となり、より耐久性を増した素材となります。製品の組み立てに加え、バックルやタッピングも可能です。カラーはホワイトとなります。

クリアレジン(旧名称:ResinC1)

透明 向いている用途 工業製品の構造・外観・機能検証等
耐熱温度 49℃ 最大造形サイズ 縦580mm×横580mm×奥行480mm
硬度(ショアD) 87 最小造形サイズ 縦5mm×横5mm×奥行5mm
引張強さ 50Mpa 形状先端最小幅 0.3mm

耐水性を持った透明の光造形樹脂材です。 複雑な内部構造を可視化するデモ用など にお使い頂けます。

新しいレジンはここが魅力

とにかく安い

これまでDMM.makeで取り扱っている素材の中で一番安い素材はナイロンでしたが、今回の新しい光造形樹脂の登場でその中でもResinA1、ResinA1Proが最安値となりました。実際の価格を比較してみましょう。

サンプルとして45mm×30mm×40mmのマグカップの模型をアップロードして、見積もりをしてみました。

比較としてナイロン、アクリル(UltraMode)と価格を比べてみます。【※こちらは2022年6月時点の価格です】

素材 価格
エコノミーレジン(Resin A1) 939円
エコノミーレジン(Resin A2) 1,139円
タフ・透明レジン(Resin A1 Pro) 939円
タフ・透明レジン(Resin T1) 1,139円
タフ・透明レジン(Resin C1) 1,738円
ナイロン(ナチュラル) 2,076円
アクリル(Ultra Mode)ナチュラル 6,223円
クリアアクリル 4,970円

比べてみると、ResinA1、ResinA1Proが最安値となりました。これまでの最安値、ナイロンでの出力では小さいものでも1,000円は超えていたのですが、ResinA1とResinA1Proなどでは数百円代で注文いただけます。

造形品質などはやはり既存のアクリル(Ultra Mode)などには劣りますが、そこまでディティールを求めない物や、量産などで単価を抑えたい場合にはおすすめができる素材です。

手間がかからない

エコノミーレジン|SLA(Resin A1)
クリアレジン|SLA (Resin C1)

ご家庭などで3Dプリンターを使用する場合に問題になることのひとつに、セットアップや後工程などの手間が挙げられます。新しい光造形樹脂も同素材で枝状のサポートがつくタイプの3Dプリントですが、DMM.makeではサポートを除去してお届けをするためお客様の手間は発生しません。

3Dプリンターの購入と3Dプリントサービスの利用、それぞれ良い点悪い点があるため目的にもよりますが、手間をかけたくない場合は3Dプリンターの購入よりもこちらの新しい光造形樹脂の利用をおすすめします。

購入とサービス利用の比較についてはこちらの記事でさらに詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

https://make.dmm.com/blog/compare/

大型造形が可能

大型造形も可能

新しい光造形樹脂のもうひとつの魅力、エコノミーレジン2種類(Resin A1、Resin A2)の最大造形サイズが縦1380mm×横680mm×奥行480mmと、かなり大きいという点についても見ていきましょう。

これまでの取り扱い素材のなかで、最大サイズはナイロンの縦535mm×横665mm×奥行355mmでした。エコノミーレジン2種はその最大サイズを長辺で700mm以上も大きく出力でき、1m超えのデータも3Dプリントすることが出来ます。

また、他の素材には空間費と呼ばれる3Dプリンターの造形エリアに占める体積費用が発生していました。新しい光造形樹脂には、この空間費が無く大型のモデルを3Dプリントでも比較的安く提供することが可能になっています。

まずはお見積り・お問い合わせを

ここまで新しい光造形樹脂の魅力をご紹介してきました。初めてDMM.makeの3Dプリントをご利用の方も、すでにご利用頂いたことがある方もまずはお見積りをいただいて、その価格をぜひご確認ください。

データがあればすぐに見積もりが可能

個人の方は会員登録をして3Dデータをアップロードすると数分でお見積りを確認することが出来ます。

また会員登録からお見積り・注文までの流れはこちらにも詳しくまとめていますので、3Dプリントサービスの利用をご検討の際は一度ご覧ください。

法人利用は直接ご相談ください!

法人の方向けのお見積書の発行、請求書払いも承っております。新しい光造形樹脂のご利用をご検討されている場合は一度お問い合わせください。

また法人利用の方法についてもこちらにまとめてあります。詳しいご利用方法をご確認されたい場合はこちらも合わせてご一読ください。

まとめ

2022年6月のお取り扱い開始から、新しい光造形樹脂はすでに多くの方にお試しいただき、そのコストパフォーマンスの良さにご満足いただいております。これまでは3Dプリントサービスが高くてご注文いただけなかった方も、改めてお見積りの上でご利用ご検討いただけましたら幸いです。

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