DMM.make 3Dプリントで扱える素材を紹介する本シリーズ。今回のテーマは「ガラス入りナイロン」です。造形サンプルを見ながら、ガラス入りナイロンの特徴やオススメ用途などを解説していきます。
ガラス入りナイロン基本スペック

優れた機械特性、耐熱性を備えた工業用ナイロン素材です。高熱・高荷重下での耐久性が求められる部品の構造や機能評価試作、最終製品用途に適しています。
得意なジャンル | 自動車・電機精密部品等、一般工業製品(構造・外観・機能検証等) |
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カラー | グレー |
価格帯目安 | 安い |
質感 | ざらざら |
中空構造 | 可。ただし、材料を抜くため直径2mm以上の穴が必要です。また穴が開いていてもモデルの構造上、製造できないことがあることを予めご了承下さい。 |
造形可能な最大サイズ | 縦350mm×横350mm×奥行400mm |
発送目安 | 10~21日 |
ガラス入りナイロンの形状先端は最小幅で0.8mm程度まで再現可能です。また、寸法精度の目安は±0.3mmとなります。
購入後の取り扱いについて、以下の点にご注意下さい
・ガラス入りナイロンは防水ではありません。
・食べると危険です。口に含む様な用途としてご利用になれません。
・リサイクルできません。
・ガラス入りナイロンの耐熱温度は 160℃ @0.45MPa です。
それ以上の温度になると材質の特性が大きく変わってしまいます。
その他の細かな条件はデザインガイドラインを参照してください。
サンプルチェック

ガラス入りナイロンのサンプルを見てみましょう。5cm四方のサンプルでは、細かな文字や小さな溝が若干つぶれてしまっていることがわかります。造形精度の目安である±0.3mmを考慮したモデリングが必要そうですね。

直径10cm程度の工業部品(タービン)をイメージしたサンプルです。折れ曲がったような羽根の形状がきちんと再現されており、薄い部分も少し触った程度では折れません。
利用事例
ガラス入りナイロンを、カメラの筐体の模型製作にご利用いただいています。通常のナイロンよりも強度があることで、細い形状やネジ穴を開ける際に役立ったとのことです。
おすすめの用途
ナイロンよりも丈夫なガラス入りナイロンは、工業用のプロダクトに適しています。高熱・高加重での耐久性が求められるシチュエーションで、ぜひ利用してみてください。
ぜひみなさんも、ガラス入りナイロンの特性をいかしたものづくりに挑戦してみてください!