本記事ではカラーデータの3Dデータ作成方法について動画付きで具体的に紹介いたします!
モデリングから、おすすめの3D CAD/3D CGソフトウェアまでを詳しく解説。
カラーでフィギュアや模型、アート作品などのオリジナルグッズを3Dプリントしたい方はぜひ参考にしてください。
3Dプリントの「カラーデータ作成」とは?
3Dプリントにおける「カラーデータ作成」とは、簡単に言えば「3Dモデルに色を付けるための情報(データ)」を作成することです。
たとえば、製品のプロトタイプを作成する際、その製品の各部位ごとに異なる色、質感を割り当てる必要があります。
こうした色や質感の情報を管理・指定するのがカラーデータであり、これを3Dモデルに適用することにより、製品のプロトタイプをリアルに仮想上または実物で再現できます。
実際、カラーデータは3Dモデリングソフトウェアを用いて作成します。
その際、RGBやCMYKなどの色の表現方式や、データのフォーマットに留意しながら作業を進めます。
大切なのは、3Dプリンターとの互換性と、出力結果に最も適した色表現方式を選択することです。
3Dモデル(3Dデータ)の作成と着色の方法 ~「GrabCAD」と「Blender」の使用例~
では、具体的にどのように3Dデータを作成し、着色するのでしょうか?。
DMM.makeでは初心者には3DCADソフトの「GrabCAD」と3DCGソフトとしても有名な「Blender」を活用した方法をオススメしています。
GrabCADでの3Dモデル作成
まず、3Dデータ作成の際は、自由度の高い3Dモデリングが可能なCAD(Computer Aided Design)ソフトを使用します。
今回は代表的なソフトウェアである「GrabCAD」を使用してみましょう。
GrabCADでは部品ごとの設計が行え、それぞれのパーツを組み立てて一つの緻密な3Dデータを仕上げることが可能です。
GrabCADでは個人アカウントを作れ、自分で制作したモデルをSNSのようにアップロードすることもできます。世界中の人がアカウントを開設しているため、誰かがアップしたモデルをダウンロードして活用したり、疑問点をコミュニティ内に質問したり、チュートリアルもカテゴリ別に沢山用意されている点がこのシリーズの魅力です。
Blenderでの着色方法
次に、Blenderを用いて3Dデータを着色します。
Blenderは、3Dグラフィックソフトウェアの一種で、3Dモデリングだけでなくアニメーション作成やレンダリング(3Dデータから2Dの画像や映像を生成する処理)も可能なオールインワンのソフトウェアです。
Blenderでは、モデルに対して各部位の色や質感(光沢や透明度など)を指定できます。
例えば鉄道模型の場合、車体の色や窓ガラスの透明度、屋根の質感など、詳細な部分まで細かく設定することでリアルな表現が可能となります。
また、Blenderは無償で利用でき、多機能であるため、初心者からプロのデザイナーまで幅広く使用されています。
そのため、基本的な操作から高度なテクニックまで、オンライン上に教材や情報が豊富に存在しており、自分のスキルに合わせて学ぶことが可能です。
【動画で解説】「GrabCAD」「Blender」を用いたカラー3Dデータの作り方
「GrabCAD」「Blender」を用いた3Dデータ作成の具体的な手順は、以下動画にて詳しく説明しております。
スケッチに近い感覚の3Dモデルの作成と着色の方法
アート作品やキャラクターモデリングなど、直感的なタッチが求められる「スケッチに近い感覚のモデル」(以下:スケッチ風モデル)の製作では、Zbrush、NOMAD SCULPT、Procreateなどのソフトウェアが推奨されています。
これらのソフトは、手描きスケッチのような感覚で立体的な造形を行えるため、デザイナーやアーティストにとって大変魅力的といえます。
Zbrush
URL:https://oakcorp.net/pixologic/ |
Zbrushはデジタル彫刻において革命的なツールであり、複雑なテクスチャやリアルな細部を表現するのに適しているソフトです。
粘土をこねるような感覚で3Dデータを簡単にCGモデリングすることができ、数百万ポリゴンのデータであっても動作が重くなることなく、有機的かつ緻密な造形を可能とします。
また、ポリペイント機能によって、モデルに直接色彩を施すことができるため、緻密な色の表現も自由自在です。
Nomad Sculpt
公式URL:https://nomadsculpt.com/ iOS:https://apps.apple.com/jp/app/nomad-sculpt/id1519508653 Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.stephaneginier.nomad&hl=ja&gl=US |
Nomad Sculptは、特にスマホやタブレットを使った3Dモデリングが行いやすいことで知られており、タッチ操作で様々な造形のモデリングを楽しむことができます。
このソフトも、粘土をこねるような感覚で3Dデータを扱えるCGモデリングソフトであり、直感的な操作ができる点も魅力。
ボクセル(3Dグラフィックスにおいて立体を表現するデータの最小単位)にも対応しており、3Dプリンタとの相性も抜群です。
Procreate【DMM.makeオススメ!】
URL:https://procreate.com/jp |
Procreateは、iPadでのイラスト描画やデジタルペインティングに特化したソフトウェアですが、実は3Dモデルのテクスチャペインティングにも利用できます。
レイヤー機能を活用することで、複数の色や効果を重ねて編集することができ、Canvaのように簡単かつ直感的に操作することが可能。
先ほど紹介した2つのソフトに比べても比較的敷居が低いソフトといえるでしょう。
これらのソフトからご自身の作業環境に応じて適切なものを選択し、理想の3Dプリントモデルを作成してみましょう!
3Dデータの「外注」について
これまで自分自身での3Dデータ作成手順を紹介してきましたが、実際初心者にとってはソフトを使いこなすにはハードルが高いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな中、3Dプリント界においては、外部の専門会社から3Dデータをダウンロード購入するというケースも一般的です。
有名なサイトとして、TURBOSQUIDや、CGtraderなどもあります。
英語のサイトではありますが、ぜひ活用してみてください。
カラー3Dモデルができたら実体化まで! DMM.makeの3Dプリントにお任せください
3Dデータの作成は非常に専門的なスキルを必要としますが、今日では数多くのソフトやサービスが展開されており、より簡単にアイデアを実現化できるようになりました。
カラーのデータができたら、3Dプリントで実体化もしてみましょう!
DMM.makeはカラー3Dプリント対応素材も取り扱っています。
様々な色を楽しめる素材はこちら▼
- 「フルカラーマルチマテリアル|MJT|J750」
https://make.dmm.com/print/material/full-color-material-j750/ - 「フルカラーアクリル|MJT|3DUJ-553」
https://make.dmm.com/print/material/full-color-acrylic-3duj-553/
みなさんの色とりどりのアイデアをぜひ形にして、手に取って見てくださいね。