チタンを使ってゲームの記念品を3Dプリント  株式会社Yostarブルーアーカイブ運営チーム

スマートフォン向けゲームパブリッシャーである、株式会社Yostarのブルーアーカイブ運営チーム様よりお話を伺いました。DMM.make 3Dプリントサービスのチタンを活用し、ゲームのプレイヤー向けの記念品を3Dプリントで制作した事例をご紹介いたします。

最初は3Dプリントに関する漠然としたイメージしかなかったので、右も左もわからない状況。
再現しようと思っていたゲーム内のトロフィーは、台座とキャラクター本体が離れて浮いているデザインなので、実物としてどう表現するかは大きな課題だった

製作上の課題をDMMさんに相談したところ、いろいろと丁寧に対応してくれて。最終的にとてもいいものができあがった

3Dプリントは完成までの期間が早く、一個一個が丁寧にできあがるのが強みだと感じました

スマホ向けゲーム運営とイベント企画

本日はよろしくお願いいたします。
会社の紹介と、ご担当されているお仕事の内容をお聞かせいただけますでしょうか。

まず株式会社Yostarは、スマートフォン向けのゲームパブリッシャーです。
主に日本国内に向けて、モバイルデバイスを中心にアプリケーションの運営と宣伝、およびそれらに付随するもの全般をやらせてもらっています。

その中で私は「運営部」という部署に所属しており、今回の3Dプリントを使った企画も含め、ユーザー様に快くサービスを楽しんでいただけるよう、全体のロジックを組み立てていく業務を担当しています。

その担当されている業務の内容について、より詳しく聞かせていただけますでしょうか? 

Yostarが運営するいくつかのタイトルの中で、私は現在「ブルーアーカイブ」というゲームにおいて主に運営や宣伝、ユーザーコミュニティ全般の運営業務を担当しております。肩書でいうとプロジェクトマネジャーになります。

さらに内容を詳しく申し上げますと、ゲーム内のスケジュール調整やアプリの運営企画を策定するための判断などを行っています。運営全体の舵を取っているようなイメージです。
ゲーム内に限らず、Twitterアカウントの運営やオフラインイベントの企画、それらの調整および判断など全般を担当しています。

コミュニティイベントのようなものも運営されているのですね。

そうですね。そのようなイベントの具体例としては、今までの事例でいうと、先日開催された「コミックマーケット100」への出展などが挙げられます。会場ではノベルティを配ったり、ゲーム内のバックグラウンドや世界観にちなんだ会場をセッティングして、ユーザー様に楽しんでもらえればと思いながら取り組みました。

他にもこれまで、複数のゲーム外施策も展開してきました。今の御時世では大々的なオフラインイベントの開催が難しくもあるのですが、常にユーザー様に楽しんでもらえる場を提供したいという想いで行っています。

ゲーム内アイテムを3Dプリントで再現

DMMの3Dプリントサービスでは「トロフィー」を制作いただきましたが、どういった用途で使われたものでしょうか。

ブルーアーカイブの中に「総力戦」というコンテンツがあります。「先生」と呼ばれるユーザー様達が育ててきた「生徒(キャラクター)」さんたちの力を合わせ、総力でひとつのボスと戦っていくコンテンツです。

総力戦の成績に応じて、ボスにちなんだトロフィーをゲーム内で獲得できるのですが、今回は1周年のタイミングだったので、実世界でもトロフィーを造形して受賞者へお届けしました。

チタン トロフィー ペロロ 3Dプリンター
チタンで造形したペロロのトロフィー
チタン トロフィー ペロロ 3Dプリンター
チタンで造形したペロロのトロフィー

トロフィーのデザインは、ゲーム内のキャラクターを模しているのでしょうか。

ブルーアーカイブの作中キャラ「ペロロ」をモチーフにしています。作中登場するSNSの運営企業が展開している「モモフレンズ」と呼ばれるキャラクター達のひとつで、ブルーアーカイブの世界でもぬいぐるみや着ぐるみなどが出てきます 。総力戦にはペロロにちなんだボスもいるので、それに合わせて企画しました。

トロフィーを実際に作ろうと思ったきっかけを教えてください。

以前実施したファンアート企画では、ペロロが審査員のうちの一人でした。ペロロがジャッジするという世界観との関連性を保ちながら、なにか立体物を作りたい、と思ったのがきっかけですね。トロフィー以外に、60cmくらいの大きさのぬいぐるみも作ってお渡ししました。

参考:https://bluearchive.jp/bosyuu

トロフィーを作る方法として、いろいろな選択肢があったと思います。その中で3Dプリントを選んだ理由はなんだったのでしょうか。

トロフィーを作る場合、普通はフィギュアやアクリルスタンドといった選択肢が出てきます。ただ、3Dプリンターを使えば、一つひとつの希少性がありつつ、量産よりも丁寧に作られるのではないかと思ったんです。
今までに試したことがなく、不勉強ではあったのですが、この機会に挑戦してみようと思い利用しました。

プラスチックでイメージを掴み、金属で重みを持たせる

はじめての発注で「フルカラープラスチック」素材を選んだ理由はなんだったのでしょうか。

3Dプリントに関する知識がまったくなかったので、正直に言うと、最初はどれを選べばよいかがわかりませんでした。

まずは具体的なイメージを掴みたかったので、DMMのご担当者様に助言をいただきながら、試作に最適な見込みが強かったフルカラープラスチックでの試作をお願いしました。

フルカラープラスチック ペロロ トロフィー 3Dプリンター
フルカラープラスチックで造形したペロロのトロフィー
フルカラープラスチック ペロロ トロフィー 3Dプリンター
フルカラープラスチックで造形したペロロのトロフィー

実際にフルカラープラスチックの造形物が届いて、どのような印象を持たれましたか?

出来栄えは非常に良かったのですが、やはり金属のような重みはないな、というのが最初の印象でした。
ゲーム内では、ゴールドやプラチナなど4種類ほどのトロフィーがあるので、別の素材ならより近いイメージを再現できるのではないかと思い、別の素材を試すことにしました。

金属の中でもいろいろな種類がありますが、最終的にチタンを選ばれた理由はなにかありますか?

金属的な重みを出すための選択肢はありましたが、予算のことやトロフィー感を出すための装飾の再現性など、総合的に判断してチタンを選択した次第です。DMMさんの担当者からも助言をいただきました。

また、私が個人的に金属製のアクセサリーが好きなので、なんとなく完成品のイメージがしやすかったというのも理由のひとつです。

チタン トロフィー ペロロ 3Dプリンター
チタンで造形したペロロのトロフィー
チタン トロフィー ペロロ 3Dプリンター
チタンで造形したペロロのトロフィー

もともとチタンという素材に親しみがあったのですね。チタンで造形したトロフィーはいかがでしたか?

私の思い描いていたとおり、重みもちょうど良く、装飾の再現も工夫していただいてバッチリの出来栄えでした。お届けしたユーザー様がTwitterで投稿していただいた内容を見ても、ご満足いただけているようなので、チタンで造形して良かったと感じました。

Twitterでのコメント

3Dプリントならではの試行錯誤とチタンの質感表現

複数回にわたってトロフィーをご注文いただいていますが、これは色や形を調整するためでしょうか?

もともとは、1周年ファンアート企画の結果を生配信するときに、トロフィーも合わせて発表する予定でした。ただ、最初にできあがったフルカラープラスチックのトロフィーを見て、まだブラッシュアップする余地があると感じたんです。

なので、生放送ではトロフィー以外の商品を披露しつつ、その裏でトロフィーの制作に専念していました。

なるほど。作って出しての一連の流れを試行錯誤しながら、ようやくお客様にお渡しできるようなクオリティの製品が完成したのですね。
最終的に届いたものの感想はいかがでしたか?

コンパクトなダンボールで届いたので、開封してから「あ!これか!」と思いました(笑)
今回造形したペロロの目は左右非対称なのですが、そういう細かな部分もきっちり再現していただけました。

金属ならではの金属感や手触りも、ペロロというキャラクターの造形と相まって、とてもいい味を出しているように感じます。

チタンには「磨きオプション」もありますが、あえて磨いたりはしなかったのでしょうか。

これは完全に私のこだわりです(笑)
ザラザラしているほうが年代感というか、トロフィー感が出る気がしたんです。また、ゲームの中で「ペロロジラ」というボスと戦ってケガをしたとか、戦闘後ならではの味があるかなと思ったので、あえて手を加えずに発注しました。

あえてツルツルにしないで、ゲームの世界観に合わせていくという発想がおもしろいですね。

データ調整のサポートも手厚いDMM.make 3Dプリントサービス

3Dプリントでトロフィーを造形すると決めたとき、他の業者を利用する選択肢もあったかと思います。その中で、DMM.make 3Dプリントサービスをお選びいただいた理由はなんだったのでしょうか。

3Dプリントをやろうと思いチーム内に相談していたところ、弊社のマーケティング部にDMMさんと付き合いのある人がいました。その人からの紹介がきっかけではありますが、最初の対応も説明も丁寧でわかりやすかったので、そのまま継続して発注しています。

具体的に、どういったところで評価いただけたのでしょうか。

先ほどお伝えしたように、最初は3Dプリントに関する漠然としたイメージしかなかったので、右も左もわからない状況でした。

とくに、再現しようと思っていたゲーム内のトロフィーは、台座とキャラクター本体が離れて浮いているデザインなので、実物としてどう表現するかは大きな課題でした。そうした悩みをDMMさんに相談したところ、いろいろと丁寧に対応してくれて。最終的にとてもいいものができあがったので、それが大きなポイントでしたね。

トロフィーの3Dデータは、3Dプリント用に最初から設計したのでしょうか。それとも、ゲームで使っていたデータを再利用したのでしょうか。

大元にはゲーム内で使っている3Dデータがありました。ただ、ポリゴン数が3Dプリントの要件を満たしていないなど、いろいろと調整が必要な部分も多かったです。ゲーム内の3Dデータをベースにして、DMMさんにも提案いただきながら、一緒にブラッシュアップしていきました。

作成中 3Dデータ ペロロ
作成中の3Dデータ

ゲーム内のものをいかに再現できるかというところで、完全に浮いているものを作るハードルはかなり高いと思っていました。ただ、だからといって適当な仕上がりにしてしまうと、ゲームの世界観と異なるものができあがってしまいますから……。

ゲームを楽しんでいただいている方々から「イメージと違う」と指摘されてしまう懸念もあったので、弊社のデザイナーとも工夫しながら、なんとかクリアしていきました。

画面内で見えるものと実物を比べたときに、バランスやサイズの印象が変わらないように調整したのですね。

サービスに求める改善点

DMM.make 3Dプリントサービスで、改善できそうな部分があれば教えていただけますでしょうか。

正直、すぐには思い浮かばないですね。あまりにスムーズに物事が進んでしまったので(笑)
あえて言うならば、最終的にチタンという回答に行きつくまで色々と試作を重ねました。より早い段階でフローの提示や、プロセスに至るまでのフォローをしてもらいたかったですね。「チタン」という回答に行きつくまでに費用や時間がかかったので。

きちんとヒアリングした上で、より適切なプランを選択できるようになればいいなと思いました。強いて言うならこの程度ですね。

ありがとうございます。スケジュール感や時間帯も含めてのご提案ができたらいいのかなと解釈しました。

スピードが求められる企画には3Dプリントが最適

今後3DプリントやDMMの素材を使ってやってみたいことはありますか?

まだ具体的なプランはありませんが、今後も賞品を作る際には、少数のものであれば3Dプリントを前向きに検討したいと思っています。

3Dプリントは完成までの期間が早く、一個一個が丁寧にできあがるのが強みだと感じました。他のフィギュアやアクリルスタンドでは、期間的に半年くらいかかってしまうこともあり、デザインを最初から作り直す手間やコストも発生してしまいます。
3Dプリントならではのスピード感を生かせる、ちょうどいい企画が出てきたらぜひ使わせてもらいたいですね。

今回の事例では、3Dプリントで注文してからトロフィーが到着するまで、どれくらいの時間がかかったのでしょうか。

たしか2か月もかかっていないくらいのはずです。最初のキックオフから一度の調整をはさんで、最後の仕上がりまでかなり短いスパンで完成しました。

スピードの面で3Dプリントが他の造形手段より優れていたのですね。

そうですね。また、DMMさんの他社の事例を見たとき、普通ではうまく表現できない形だとか、遊び心が充満しているものが多い印象を受けました。
我々の運営の中でも、遊び心を忘れずにサービスを提供し続けていきたいと考えているので、そういう部分がマッチングするのではないかと思っています。

嬉しいお言葉をありがとうございます。引き続き、前向きにご検討いただけると幸いです(笑)
それでは今回は以上とさせていただきます。
インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

ありがとうございました。

 

株式会社Yostar ホームページ
https://www.yostar.co.jp/

ブルーアーカイブ運営チーム Twitter
https://twitter.com/Blue_ArchiveJP

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