
これまでDMM3DプリントではForm4を活用した低価格帯のレジンで柔軟性や耐衝撃性が必要なパーツを生産する際に「高耐久性レジン|LFD|Form 4/4L」として「Durableレジン」をご提供していました。しかしながら、メーカーでの製造終了が発表されたため、後継素材である「Tough 1000 Resin」を「高耐久性レジン-ブラック|LFD|Form 4/4L」としてご提供することに決定しました。
「素材の色が半透明からブラックに変わるだけ?」と思われがちですが、実は物性データを見ると、実用性をさらに高めるための大幅なアップデートが施されていることが分かります。
今回は、これまでの高耐久性レジン(Durable)の強みを振り返りつつ、新しく登場するブラック素材(Tough1000)の特性や、試作・治具製作においてどのようなメリットが生まれるのかを詳しく紐解いていきましょう。
1. 概要:後継素材Tough 1000レジンの特徴
Durableレジンは、これまでポリエチレン(PE)に似た強度と柔軟性を持つ材料として、試作や治具作成に広く活用されてきました。Tough 1000レジンは、このDurableレジンの特性をさらに向上させ、特に「耐衝撃性」「長期的な耐久性」「耐熱性」を強化した材料として設計されています。
2. 材料物性比較表
以下のデータは、それぞれのレジンの二次硬化後の主要な特性を示したものです。
※そのほかの項目については素材ページよりTDSをダウンロードしてご確認ください。
| 物性項目 | Durable レジン | Tough 1000 レジン |
|---|---|---|
| 最大引張強さ | 28 MPa | 23.7 MPa |
| 引張弾性率 | 1.0 GPa | 0.84 GPa |
| 破断伸び | 55% | 180% |
| 荷重たわみ温度 (0.45 MPa) | 41 ℃ | 55.3 ℃ |
3. 主な変更点とメリット
- 素材の色が半透明色から黒色になっています。これにより造形時UV光の拡散が抑えられ、エッジがよりはっきりと造形されやすくなります。
- 柔軟性と耐久性の飛躍的向上: 破断伸びが55%から180%へと大幅に向上しました。これにより、折れやすいヒンジやスナップフィット構造において、より高い耐久性を実現します。
- 耐熱性の向上: 荷重たわみ温度が約14℃上昇しており、より高温環境下での試作評価が可能となりました。
- 素材の進化: 破壊靭性がDurableレジンの5倍に向上しており、長期の使用環境においても劣化しにくい設計となっています。
4. 選定のアドバイス
Tough 1000レジンは、繰り返しの応力がかかるパーツや、過酷な使用環境にさらされる治具などにおいて、より高い信頼性を発揮するポテンシャルを秘めた次世代材料といえます。

